あなたの生活を朝型にする、たったひとつのコツ(から考えるビジネスアイデア)

夜型の人の66%は「朝型に変えたい」と希望。  その理由は、「規則正しい生活を送りたいから(73%)」

という調査結果が、マクロミルから出ていました。

また、「朝の時間を有効に使えば、生活が充実する (85%)」、「‘朝活’をすることで、健康になる (83%)」とも、多くの人が考えているようです。

ビジデア読者さんの中にも、「もっと早起きしたい!」「朝の時間に余裕を持ちたい!」と考えている方、いらっしゃるのではないでしょうか?

実は、あなたの生活を朝型にする方法、あります。
とっても簡単で、しかもこれを守れば100%早起きできる!という方法が。

そんなやり方があるならやってみたいと思いますか?YESという方、早速今日からやってみましょう。

あなたの生活を朝型にする、たったひとつのコツ。

それは、「早寝する」こと。

正直、この解答にがくーっと来た方、あるいは「そんなの分かってるよ!」と言いたくなった方、その気持ち分かります。すっごくわかる。だから、今感じたその気持ちを忘れないで、もう少し話の続きを聞いて下さい。

実は、この早寝するっていう解決策は、こと「早く起きられないので早く起きられるようになりたい」という問題を解決するだけならば、決して悪い対案ではないはずです。だって、ほとんどの人にとって、十分な睡眠を取れば、確かに気持ちよく起きて、一日を気持ちよくはじめられるんですから。

問題があって、解決策がある。本来はそれで解決するはずなのに、あなたは、この解答に釈然としない気分を抱いている。

ということは、実は、この問題には、もっと隠れたニーズがあって、それも一緒に満たさないと、本来提出された問題(早起きしたい)を解決しても、この問題を抱えている人は満足しないのではないか、という、もう一歩踏み込んだ問題が見えてきます。ここがキモです。人は、本来すべてのニーズを口にしません。そもそもそのニーズを、自分の中で気づいていないということもありますし、口に出して伝えられるほどニーズをしっかりと考えとして持っていない場合もあります。なんとなくもやもやとした思いがあるばかりです。さらには言わなくても伝わっているだろうと考えている人も、思いの外多いのです。相手はテレパシーが使える前提になっている方々です。

しかし反対に、この隠れたニーズまでを読み取って対応してくれたことに対しては、人は大きな満足を覚えます。「自分のニーズに合ったことを言ってくれている、自分のニーズに気づいてくれている」と感じるわけです。

今回のケースの場合、「早起きしたい」問題の裏に隠れているニーズは「睡眠時間をなるべく減らしながら」ですね。この2つを両立させるような解決策を多くの人が求めているからこそ、「3時間睡眠法」みたいな、短眠本がウケるのでしょう。

忙しい人の3時間快眠
林 泰
4757302568

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このような、「自分が言っていないニーズに気づいて応えてくれる」というホスピタリティでお金を稼いでいる世界一有名な例がリッツ・カールトンです。
ビジデアを読んでくださっている方は、もう何度か登場しているから改めてご紹介するまでもないかもしれませんが、リッツ・カールトンにはクレドという企業理念を書いたカードを従業員全員が持っており、この中には、以下のように書かれています。

リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは、感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズを先読みしておこたえするサービスの心です。

顧客が口にしないニーズを読み取ってサービスを行います、と、企業理念に書いてしまっているわけです。こんな魔法のようなサービスをどうやって行っているかというのは、以下の書籍に譲るのでぜひ読んで頂きたいところなのですが、とにかく、リッツ・カールトンはこれを現実にすることで、多くの顧客の心をとらえ、世界有数のホテルとして名を知られているわけです。

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
高野 登
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間


また、もう一つの事例として、QBハウスも一部の顧客に対して、隠れたニーズを発掘し、提供しました。

それが、「声をかけられない心地よさ」です。

QBハウスについても、ビジデアで複数回取り上げているので今更かもですが、QBハウスが、「安いから顧客が集まるのだ」とだけ認識している人がいるとしたらそれは大間違い。QBハウスは、今まで美容界になかった、「効率的で快適な空間を創造した」という点で評価されるべきだと私は考えます。

特に美容室は、とてもウェットな空間です。美容師さんがまるでカウンセラーのようにべったりと顧客に付き添い、1時間くらいかけて髪を切るということがままあります。正直、この雰囲気を苦手としたり、時間の無駄だと感じていた人も少なからずいたのです。逆に、顧客に手間をかけすぎないことで、顧客もいちいちその応対に気分を悪くすることもなく、気楽に髪を切る事が出来る、という点で、今まで気づかれなかったニーズに先回りして解決策を示した。それが評価されて、今人気を博しているのです。リッツ・カールトンとはまた違う方向性ですが、これもある意味ホスピタリティでお金をもらうひとつのかたちでしょう。

このように、顧客が口に出さないニーズを先回りして提供する、というビジネスは、難易度が高いながらも、ぴったりはまると爆発的な需要を呼び覚ますという点が共通しています。既存ビジネスの後追いではなく、新しいビジネスモデルを創造する、というのは、難易度と比例して、その収入が大きく得られるようになっているのです。

日々のなかに埋没したビジネスの種を見つけるのは、やはり、常に世間にアンテナを張り巡らせていることと、「これでどんなビジネスモデルが作れるかな?」と、発想の鍛錬を続けていくこと。(ビジネスモデル発想の練習の仕方については、前回の記事で書いています。

泥臭い繰り返し作業の末に思い至ったビジネスモデルが、本当に力のあるものになると、私は思います。