スイーツ+アウトレット!?50円プリン『北千住ドンレミー』の最新ビジネスモデルがすごい

今日、本屋さんで『買わない消費者に売る鉄則100―注目の50社に学ぶ』というムック本を買ってきました。

買わない消費者に売る鉄則100―注目の50社に学ぶ (日経BPムック)

自他共に認めるビジネスモデルマニアの新井としては、もう胸が躍るような事例が満載でとても楽しく読めているのですが、初っ端から心をわしづかみにされた記事があったのでご紹介します。

ドンレミーアウトレット

それが、タイトルにもある『ドンレミー』

北千住徒歩3分にあるこのお店では、バナナクレープが140円、プリンが50円など、定価と比べて約3割安という破格のお値段でスイーツ各種を販売しています。もちろん、製品のお味にはまったく難がありません。
このお店には、地元のみならず首都圏各地からお客さんが足を運ぶといいます。

それなのになぜ?こんなに安いの?

この驚きのお値段が実現できる理由、それは
なんと、販売しているスイーツが『アウトレット品だから』なんですって!

ドンレミーの主力事業は、スーパーやコンビニ向けのスイーツ製造。
その工程は人の手を介すことも多くて、そのときにちょっとかたちが崩れるものも出てしまうのだそう。それを、直営のアウトレット店舗で販売しているというわけなのです。


見た目なんて、お腹に入ったら一緒なんだし、ちょっとくらい変わってても気にしないよ!という、実利を取るスイーツ好きは、昔からある程度いたのだと思います。
ちなみに私もそう。「見た目より味!」派です。

【この事例のポイント】
・今流行のキーワード『アウトレット』を、まさかの生もの『スイーツ』と組み合わせていること
→新規性・意外性がある
・スイーツに対して「見た目より味!」派の潜在的なニーズに気づいて、それを直営店で販売したこと
→潜在的なニーズの掘り起こし
・しかもエコ!以前は捨てていた製品を、改めて生かしていること
→社会貢献性があり、大きなアピールポイントになる

最近注目されている、『アウトレット』というキーワード、これからもしばらく使いでがありそうですね!
『アウトレット』というだけで、良い品が安く手に入りそうなイメージがあるし、あらゆる商品と結びつけられる可能性が今回の『スイーツ+アウトレット』で証明されたので、今後、このスイーツの部分にどんなキーワードを入れていくか、模索するとまた面白いビジネスが生まれそうです。

改めて、スイーツ、アウトレット、エコ、お得、格安・・・ 消費者(特に奥さま)が興味津々になるようなキーワードを随所に散りばめられているのに感心しきり。この店舗の企画を行った人は、人が喜ぶってどういうことかを完璧に心得ていらっしゃるなあ。

【参考】
コンビニデザートのドンレミー/アウトレットの紹介
>>http://www.domremy.com/outlet/index.html