いきなりぺたーんな姿で恐縮です。まずは首が180度回転するこの子のポテンシャルを知って欲しいと思ったんだ。
本日は、ご友人から頂戴したリクエストに応えて、我が家にポメラさんをお迎えしてから約半年、使ってみて分かった長所短所とその使い方について、ガッツリレビューさせて頂きます。
じつは、以前一度ポメラさんのレビューはシゴタノ! — あなたにとって、ポメラは買いか? 今さらポメラ体験記という記事で書かせて頂いているのですが、コレの加筆修正強化完全版、みたいな形でご覧頂ければ。
【使ってみて感心!ポメラの長所】
さすが、発売から5ヶ月で年間目標の3万台を売り切っちゃっただけあって、限られた機能に徹底的にこだわった、引き算の美がそこかしこに感じられます。
・起動が早い!
2秒のふれこみは誇張じゃないです。実は終了よりも起動のほうが早いってどういうことなの
パカっと開いて、起動ボタン長押し→即起動!この素早さは、なにものにも代え難い長所です。思いついたことをサラっとメモしたいというときに、このツールは最適。
・キーボードの横幅は、実はレッツノートRシリーズより大きい
本体の小ささを知っていると、ちょっとびっくりしてしまう、そのワイドなキーボードも魅力のひとつ。普段愛用しているレッツノート(R6)と比べてみれば、その差は歴然。
・軽い、小さい、持ち運び自由自在!
今日は小さなバッグでお出かけしたい。でも、外でも少し物書きをしたい。そんなときにはポメラが最適!折りたたみ時の横幅は約14.5cm、さらに約340g(乾電池別)という軽量さで、サイズ、重量を気にせず持ち出せます。
・打感は浅め。慣れれば問題ないレベル。
浅いながらも粘っこい打感。正直、ここは個人差が分かれるポイントなので、ぜひ一度店頭でお試しください。とはいえ、普段から浅めの打感に慣れて、問題なく感じる人にとっては全く問題ないレベルではないかな、と感じています。
・膝の上でも十分使える!机がないイベントにはポメラで
個人的に助かっているのがこのポイント。セミナーなどのイベントに参加する際、場合によっては椅子のみ、という場合がありますよね。膝の上にふにゃふにゃしたノートを広げてかがみ込み、必死に書き写すより、ひざにかばんを敷いて、その上にポメラを置くスタイルのほうが断然楽です。
・電源を切ったところから即復帰!
最後に、このメリットを書かずには居られないでしょう。
起動→テキスト選択→書き始める という、普通のPCなら起動のたびに踏まざるをえないステップを、
起動→(前回閲覧したテキストを自動復帰)→書き始めるという2ステップで済ませてくれます。さらに、電池が切れない限りは、保存ミス→データが飛ぶ、という悲しみも回避してくれます。素晴らしいぞポメラさん。
【引き算の美、ポメラの短所】
冒頭で、引き算の美と言いましたが、つまりそれは、通常のPCと比べると出来ないことが多いということ。
正直、ポメラはかなりのクセモノガジェットです。予想だけど、売れていった数万台のポメラのうち、押し入れに押し込まれて忘れられている台数も結構あるんじゃないかなあ・・・。
というわけで、ポメラの購入を検討する際、この『出来ないこと』を知っておくのは本当に大事です。長所と短所を見比べて、それでもあなたはポメラを愛せますか?
・ネットに繋げない
何 を今更?恐らくこの製品に興味を持っている方は全員ご存じとは思います。でも改めて強調したのは、これによって出来ないことが本当に多いから。たとえば、 他のWEBサイトを閲覧してリンクを張ったり、参考情報として引用したり、ということがやりづらい。他のWEBサービスとの連携も一切とれません。ひたす ら書くのみ。
・外部とのデータのやりとりは、USB経由orマイクロSD(2GBまで)
これが一番面倒くさいです。データを手動で移動させなければいけない、というのがね。私はある程度書いたものがたまった時点で、USB経由でデータを持ち出しています。
pomeraCopy – デジタルメモ「ポメラ」をPCと連携するなどのツールを使わせて頂くと、ちょっと便利に。
・・・ところでKDDIさん、以前発表していらした「microSD無線LANカード」はまだでしょうか><
・キーの位置に違和感
なぜ『1』キーが他の数字キーに比べて大きいのか。タブキーちっちゃいよ。言いたいことは色々ありますが、要は慣れ。
・ひとつのテキストにつき、書ける文字数は8000字前後まで。
そこまで厳しい条件ではありませんが、論文や長い小説を書こうという方はご注意を。
・パワーオフの状態でも、意外と電池は消耗している
パワーオフの状態は、単四電池2本で約1500時間。期間としては2ヶ月ちょっとです。
使わずに放っておくと、単四電池が切れたあとボタン電池がデータ保持を担当。
さらにそれも切れてしまうと、本体メモリの中にあるテキストはすべて消えてしまいます。必ず、テキストの保存はマイクロSDへ。
・辞書登録件数は約100件が上限
PC版ATOKより語彙は少なめなので、ちょくちょく辞書機能で補完したくなるのですが、上限が約100件とのこと、ちょっと厳しいなーと感じてしまいます。
【ポメラの本領発揮!こんな使い方】
・メモとして
一番の使い道。ファイルの上限数は事実上ないとのことで、ほとんど気にせず書いていけます。
・自分の世界に入り込んで ものを書くために
ネットが閲覧できないので集中できます。PCで作業をしていると、ついつい横道に逸れてしまう方に。
・ノートPCの小さな代理として
ノートPCは重くていやだ、でも筆記用具は持って行きたい!そんなときに。
私は、しょっちゅう本をもって歩いたり買ったりするので、本を持ち歩くことが分かっている日に、わざとポメラだけ持ち出したりします。
・議事録
会議やセミナーで大活躍。机が無くても、膝にバッグを載せて、その上で書けば割と安定します。
以上、ポメラの長所短所&使い方のご紹介でした。
使っていて、以前から感じていたことではありますが、うん、こうやって改めて書いてみると、ポメラはPCというよりは文房具、それも筆記用具に近い代物だ、と言えそうです。一応PCとの連携も可能ですが、あくまで『PCはPC,ポメラはポメラ』というスタンス。ここら辺の認識を違えると、実際購入したあとで「あれ?なんか使えないぞコレ」なんてことにもなりかねません。
今回のレビューが、ポメラに興味津々なみなさまのお役に立てば幸いです。
ポメラさんをご自宅に迎えて、どんな風に活用できそうか、ぜひ一度ご検討くださいね。
※オマケ。ポメラがぱかっと開く様子をGIFアニメで。