わたしは、薄い単行本なら5分くらいでざっと目を通すことができます。
縦組みの本を縦に読まないで行をぶち抜くように横に読むのです。
巷で言われてるのと同じかどうかは分かりませんがいわゆる速読というやつでしょうか。
速読の仕方とか、よく書店で売ってますが、ぶっちゃけ本たくさん読めばみんなできると思う、よ。(縦書きの本はぶち抜いて読めるけど、横書きの本のぶち抜き読みが苦手なのも、単純に横書き本に慣れてないからだと思われます)
本書も、最初は書店で約8分で立ち読み読了。(※)
たかだか8分で、一体何がわかるんかいな、と思われるかもしれません。
まあ、たいしたことは分かりませんな。
ただ、その本の「匂い」だとか、「熱」みたいな、得体のしれない本が発する気みたいなものだけは分かります。
本の方向性や個性を読み取る、というような感じでしょうか。
知ってるか?本って読まれるばかりやないんやで、語りかけてもくるんや。
たとえば、ビジネス書はたいてい気取ってるか、毎日飛行機で世界を飛び回るエリートビジネスマンみたいな体でやってくるけど、意外とゴルフが苦手だったり ゲーム好きだったりおっちょこちょいだったりするのです。お固くて自分にも他人にも厳しい人にはちょっと近づきたくないでしょう。それと一緒で、ビジネス 書も、さらっと目を通すだけで、格好つけしいだけではない、人となりならぬビジネス書なりが感じられたりします。
もちろんヤバイ雰囲気が漂っている場合もありますよ。表紙から、目次から、著者紹介から、なーんか刺激臭が鼻をついて、ありゃーこれはマズい本Amazon召喚しちゃったかなー。と思うも、お金を払ったからにはやはり目を通したい貧乏性をこじらせてお腹を壊します。
読んでみるとまあ十中八九案の定なんだな。そしてわたしは静かにその本を閉じ、ライブドアリサイクル行きのダンボールに収めるのであった。
ほら、本にあたるのって格好悪いじゃないですか。壁に投げつけて折れたりしたら売却価値も下がるしね。
こんな後悔も日々しつつ、その日書店で手にとったのが本書、『あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方』でございました。
あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方―これだけやれば成功する50の方法
これは実用・・書・・・?B級グルメ的な読後感がキモ
読み終えて、まず感じたのが、本全体にほとばしる異様な熱量と胃もたれ。
あえて食べ物に例えるとすると、ソースがこれでもかとかかった、超ビッグなソースカツ丼です。とにかく文全体にエネルギーが満ちています。そしてくどい。
かなり好みが分かれると思います。少なくとも、一般的、かつ上品な、スーツを着てやってくるビジネス書以外は認めない!という人は避けた方がいいです。
あと、ビジネス書小説も許せん!という人も多分無理。
それくらい文体にクセがあって、それをむしろ楽しめるかどうかがキモになると思われます。
反対に、文体を気にしないひとなら大いに楽しく読める本。むしろ、一般的なビジネス書が若干食傷気味な(わたし含め)人間が、もうホテルのランチは飽きたんだよ!と のたまいながら読むのに最適です。非常に『B級グルメ』、もとい『ブログ』っぽい。
ただ、さすがタイトル通りの実績があるだけあって、書いてあることは基本、かつやれば効果の上がることばかり。
ブログのアクセスアップノウハウは、小ネタ散らしてありつつも、総じて『とにかく書くのだ!』が貫かれております。とにかく書く、量を重ねる。これを、なるべく楽に継続するにはどうすればいいか?をずっと考えていく本。
たとえば、
「知っているけどやらない」と「知っていることを愚直にこなす」のとでは、知識に差はありませんが、結果には雲泥の差が生じます。 (P194)
これなんか、いい言葉だなあと思いました。
基本を破天荒な文体で語る、という処に抵抗がない、あるいは価値を感じれば買いです。
すくなくとも、わたしはすっげー好きだ。
8分ののち、本から感じた熱でふらふらーっとしてたら、その日お金ないのにレジ行っちゃった程度には好きだ。
ブログのアクセスアップにお悩みの方は、是非一度本書を手にとってみてはいかがでしょうか。
ただあれだなー。かなり好み分かれると思う。文体が、本当に。あと、身内ネタが結構強烈です。なので、Amazonするまえにまずは書店立ち読みが個人的なオススメです。
あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方―これだけやれば成功する50の方法
※買って帰った後でちゃんと読んだら、43分ほどでした。