【書籍】『武器としての書く技術』 – たった一文が背中を押してくれたから

買いました。

武器としての書く技術

さらっとした単行本なら立ち読みで済んでしまう人、少なくないと思います。私もそういう人間で、書店に行っては新刊本や雑誌ををばらばらーっと10冊くらい流し読んで、実はあまり買わない。

自宅の本棚もささやかなもんで、多分100冊も置いていないと思います。

今回目を通したイケダハヤトさんの新刊、『武器としての書く技術』も、中盤辺りまで 実は買う気ゼロでした。

読み終わっても買うかどうか散々悩みました。

なぜかというと、内容的には必要なところは覚えて帰れる程度の分量だったんです。

何冊も本に目を通していると、どうしても他の本と被る内容が出てきます。そして、被りまくる内容はすでに覚えているので新しい知識にはならない。通しで読んである程度『新しい知識』が含まれていないと、食指が動かないのです。普段は。

他の本と内容が被っちゃいけない、というわけじゃありませんよ。逆にそんな本が想像つかない。あったとしても、読むのにとても疲れる本だろうと思います。

だから、買う買わないは著者のせいではなくて私の問題です。うーん、新しく仕入れた知識量としては、1500円にちいと見合わないな。そんなふうに思えばこの本も買わなかった。

それじゃあ、どこで見合ったかというと、これ。

本性の最後に続けるためのとっておきの方法をお教えしましょう。それは「再開すること」です。一休さんのとんちのようですが、これは案外大切です。ブログの習慣がせっかくできても途切れてしまうと途端にやる気をなくしてしまう人がいます。それではもったいない。途切れたら再開すればいいのです。続けるための方法は「再開すること」。これをぜひ覚えておいてください。(P149)

この一文をタケダハヤトさんはどんな気持ちで書いたのでしょうか。覚えてないんじゃないかな、に一票。だって、言っていることはとても当たり前のことですもんね。

でも、これを言ってくれた本、意外に私の中で思い浮かびませんでした。だからこそ新鮮で、この一文だけが私に1500円を支払わせたと言っても言い過ぎではない。やめたら、再開すればいい。再開すれば続けていける。そりゃそうだ。けど、今までその発想が自分の中で貧弱だった、と思いました。灯台もと暗し、そこをわざわざ照らしてくれた本書に感謝の意を込めて購入。

私は、結構こういう『一文のために本を買う』ということがあります。ただし、繰り返し読み込むためではなくて、著者さんや関係者さん、この本を世に出してくれて、大事なことに気づかせてくれたお礼として買う。

だから、わりとすぐに人に譲ったり、古書として売りに出してしまったりします。この対応に賛否両論あるかもしれません。本は大切にしてなんぼ、大して読まないと分かっていて買うなどけしからん、と。

でも、買わずにそのまま通り過ぎるよりは、1冊分お金が世の中に出回るわけなので、わずかなりにも関係の皆さんの潤いになります。それに、買ってそのまま家に置いておくとぶっちゃけ肥やしなんです。読まれない本ほど切ない不良在庫はないと思うの。

というわけで、私にとっては良書だったのですが完全に色眼鏡なのでレビューはやめておきます。書店でご覧になったら、ぜひ貴方の目で詳細の確認を。

あと、書籍の感想やまとめについては、川柳家コピーライター西端さんが詳しくまとめてくださってるのでお任せで-す。

イケダハヤト氏の「武器としての書く技術 30万人に届けて月50万円稼ぐ!新しいマル秘文章術」を読んだ感想!