【就活】これから新卒就活をがんばる方へ。最初で最後のイベントだから、目一杯楽しんでください

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新卒の就活について語ることは、私たちの年代にとって、実は少し負い目があります。

就職氷河期を必死で乗り切ったお兄さんお姉さんたちと、今この時期に就活をする学生さん、この間にいるのがわたしたち。
少しずつ雇用が回復して、やっと労働市場に少し明るい兆しが見えてきた、と思われた最後の年にわたしたちは新卒として仕事を求めたからです。

だから、今この不景気の中で、就活のことで心を悩ませている学生さんに『最初で最後の新卒就活だから、目一杯楽しんでください』なんて言える立場にあるのか。「楽して就職できた世代だからそんな気軽なことが言えるんだ」と言われても無理はないな、と思って、この記事を書くかどうか悩んだのですが、やっぱり本心なので言うことにしました。

どう転んでも、新卒就活は人生最初で最後の大イベントです。普通、各企業が中途採用のために特設ページを作ったり、大規模な採用イベントを行う、あの会社 の社長に会える、なんてことは、一部の業界を除いてなかなかありません。能力ではなく、人柄を重視して採用をしてくれるという特別待遇も基本的にはこれっ きりです。(第二新卒などの細々とした枠はあると思いますが)

当時は私も全く意識していなかったのですが、新卒就活は『新卒特権』を振りかざせる貴重なイベントです。会社員として安定した生活を、と願う人には言う に及ばず、たとえもし、あなたが近いうちに起業を考えていたとしても、また、就職をしなくても豊かな暮らしをしていけるバックボーンがあったとしても、個 人的に、必ず一度はこの新卒就活というお祭りに乗っかってみることをオススメします。そして、面白そうな仕事が見つかったなら、ぜひ新卒で会社員のおつと めをやってみてください。意外と仕事が楽しいかもしれないし、あるいは起業とサラリーマン稼業の二足のわらじが性にあっているかもしれない。そうでなかっ たとしても、お金を貰いながらビジネスマナーを学ばせて貰える、というミラクル待遇があなたを待っています。あと、会社員は気にくわなくなったら辞めてい いです。何とかなります。というか、私の周りには何とかしている人が沢山いらっしゃいますので、(ひとり身ならば)不安になる必要は全くありません。

例えば身近でこんな例があります。私の友人は、大学在学中に、図書館司書の資格をとりました。とっても本が好きな女の子です。その子も4年生の時に就活 をして、某人材派遣系の会社へ入社しました。しかし、入社した先の会社に不満があったことと、やっぱり図書館司書の仕事がしたい、という思いがあって、仕 事をしながら司書の仕事を探し、わずか半年ほどで転職してしまいました。転職したと聞かされたときは、びっくりしましたが、同時に短時間で思うとおりの仕事に軌道修正したその姿が格好良くも感じられたも のです。

それに、実を言えば、どんな時期であっても、就活がうまくいく人、うまくいかない人は出てきちゃうもんですよ。ですから、万一うまくいかなくても問題ないです。これは、慰めでもなんでもなく、若さこそ最大の武器というのは本当に正しい、ということです。

私もそうでした。就活をはじめたのは3年の10月。でも結局、就職先が決まったのは4年の6月でしたからね。いやー、当時は焦っていました。周りの友人がどんどん内定をもらっているのに、私はいつまで無い内定なのか!と。

今も既に、皆さんの周りで聞こえ始めているかもしれませんが、大学生の間を駆け巡る「~さんが株式会社~に内定したらしい」みたいな噂はクセモノです。今更振り返ると、あれは聞かないほうがよかったなあと思います。ムダに焦りますもん。就活なんていうのは、結局担当さん、会社さん、社長さんとのご縁なんだから、ご縁がいつあるかなんて分からないのに、「私の~が悪いから内定が出ないのかな・・・。話す態度がダメだったのかな・・・?」などと、頭の中でグルグル思い悩むようになってしまいます。特に4年の秋採用まで行ってた子は、今思い返しても本当に大変だったと思います。とはいえ、今は皆さん立派に会社員やってらっしゃいますけどね。

そして、まじめに勤め上げている友人達をつい最近、「退職した」と言って驚かせてきました。

決して、会社が嫌になったのではありません。私は未だに、前の会社のお仕事がとても好きですし、世の中に素晴らしい貢献をしうるサービスだと感じていま す。素敵な人々にも恵まれました。私が会社を離れたのは、人生の流れがそういう風に向いたからじゃないかな、と今は思っています。
不安はありません。今までお仕事で培ってきたノウハウと、「若さで何とかなる!」という確信に似た楽天さが、私をしっかりと支えてくれているからです。

そういうわけで、そろそろ就活系の大型イベントに参加する方、就活のために物作りをしている方、皆さんひっくるめて、ぜひこの貴重な時間を楽しんでくださいね。

そうそう、何でこんな懐古じみた文章を書いたか、今更明かしますが、私は当時、就活をあまり楽しめなかったんですよ。焦りすぎてて。でも、よく よく考えたら、一生のうちで本当に貴重で、興味深いイベントの時期だったなと思い返して、「もったいないことしたなあ」と、改めて悔しがっているところで す。

数年分若返って、もう一度やらせてもらえるなら、ぜひやりたいですね。

【まとめ】
・就活は人生の一大イベント。興味がなくても、祭りなのでとりあえず楽しんでおくと吉。
・会社員に興味があってもなくても、一度やってみると良いと思う。
・仕事は辞めたくなったら辞めていい。なんとかなる。